中1高1松江塾【初代公認】ママブロガーレモネードの徒然記

松江塾中1男子・松江塾卒高1男子のママ、レモネードです。日々の記録や思ったこと感じたことを徒然記していきます。

ホストに学ぶ営業手法〜神秘性について〜

レモネードです。

今日はお仕事のお話をしようと思います。

 

グラフィックデザイナー、フリーランスなどと言うとカッコよく聞こえるかもしれないのですが、全く大したものではなく、ひたすら家に引きこもりPCで内職の日々。

会社員と違うところは、デザインの制作だけなく経理、営業も一人でやらねばならない点だ。

 

実際に各部で自分も少しキャラ変する。

・制作 マイペース。新しい事好きで自分の範疇以外のスキルにも手を出したがり。なぜか育毛剤や30代男性をターゲットとしたクライアントに好かれる。

・営業 お客様は神様の如くクライアント第一主義。情け深い。狙った企業やクライアントの手足となる。言葉遣いや対応の仕方に細かい。

経理 会計アプリ任せ。データで世界を見てる人。経費の管理が厳しい。

・企画 リフレッシュ休暇や研修を提案してくれる。みんなの調整役でお母さんのような存在。

・運営 ひとり社長。売上第一主義の金の亡者。

 

みんなキャラが濃い上志向や目的が違うから、自分の中で大喧嘩。特に、制作VS営業、制作VS運営、営業VS運営、色々調整が大変だ。普通の会社でもここらへんの課は仲が悪いのかな? 

 

2年ほど前まで定期的に仕事を受注していたクライアントにホストクラブの社長がいた。

仕事を請け負うまでホストクラブがどういう場所かもよく分からず、もちろん行ったこともなかった。正直悪い、怖いイメージしかなかった。

そのホストクラブは場所も遠く(西日本のさらに西の方)地域一強と呼ばれる地元では根強い人気のホストクラブで、さらに後で気付いたことだが、担当の人は実はダイレクトに社長で、ご当地では元(伝説の)ホストと呼ばれている人だった。

 

そこで私はデザインの分野から仕事をする機会を得た。

ミッションは、「普通の兄ちゃんをいかにカッコよく見せるか?」

ホストさん達は元大工、元工場勤務、元JA職員、元漁師色々だが、本当によくいるお兄さん達だ。

SNS用の画像も店舗に貼るポスターもアドトラックの映像も全部そのミッションの元、デザイナーやスタッフたちは動いていた。

普通のクライアントさんは契約金額を確定後、手数料や税金が引かれた形で売上になるが、

そのホストさんは、月額の手取りがキリの良い金額になるように支払いをしてくれた。

そこには気遣いのようなものが感じられた。

また多くのクライアントさんとやりとりする中ぶっきらぼうな言葉遣いの人、定型通りの言葉遣いの人、丁寧な人色々いるが、そのホストさんは文面には全く隙がなかった。

私のように誤字脱字もなければ、絶対に相手に不快感を与えない言語表現、さらに気遣いに溢れるような文面で依頼を振っていた。

立場はあちらが上のはずなのになぜこんなに気遣いで溢れているのか。

職業病なのかもしれないが、悪い気持ちにはならず、信頼感が増した。

顔が見えない相手なのに信頼感を得る事ができる、、

 

この人すごい✨!

 

うちの営業部はこうして勉強させてもらった。

この人の言葉遣いや気遣いや心遣いを真似て他のクライアントに対応すると、他のクライアントも好印象・高待遇になる気がした。営業力半端ない。

 

ホストクラブはお客様に、非現実的で幻想的な空間を届ける場所だ。そこに幻想的な王子様が現れる。お客様はそこでお喋りしたりして癒される。

メインのホストさんは、とにかく神秘的に見える必要がある。

大金を積んでもその神秘性が欲しいと思わせなくてはならないからだ。

 

私は、プレイヤーであるホストさんは、相当虚勢張っているのだろうと思った。

デザインですら加工入れたり、あれだけキラッキラに見せている事を知っていたから。

 

しかしそのホスト達の接客を見ると、もっとカッコつけているのかと思いきや、そういった教育はされておらず、100%「地」だった。

カッコつけてもお客さんにはすぐバレるらしい。だから100%の自分を100%さらけ出すだけだ。

実物大の自分、それが着飾った状態でそのままホストという商品として成り立つのだった。

 

そして、伝説のホストとして名を馳せた担当さん。

営業トーク顔負けの常識的な言語表現と相手の立場を立てる気遣いとヤンキー時代のホスト業界をのしあがってきた戦闘力のある社長さんが自らSNSで接客の仕方を若いホストに指南している映像を見た。

 

お客さんにお悩み相談していた。

ホストさんの方が。

 

100%どころか自分を150%出し尽くす、弱い自分も何もかも。

出し尽くした時、そこから生まれる神秘性があるのかもしれない。

 

見栄っ張りな自分には無理かもしれないが、

それ以降クライアントに定型通りの文面を送るのをやめた。

相手を気遣うような文面と共に本音もそこそこ盛り込む事にした。

 

制作部が自分の本性である故、元々営業と経理は正直苦手だった。

しかし覚悟を決めて仕事をする以上、この二つは必須だ。

この依頼を機にちょっとコミュ力が上がったように思う。